検知器

 

 

1,フォトマル(Photomultiplier Tube 光電子増倍管)

 

フォトマルとは光センサの中でも高感度、高速応答、低雑音性などの特徴をもつ紫外から可視域でもっとも感度が高い光検出器である。

光を電子に変換する陰極(光電面)、収束電極、電子増倍部、電子を集める陽極を真空の容器に集めたものである。

 

フォトマルの光電面に入射した光により光電子が放出され、これらは加速され増倍電極に衝突して2次電子を生じる。

これが次々とカスケード的に起こり、最後に信号電流となって取り出される。

フォトマルの光電面は入射光子を光電子に変換する。その変換効率は入射光の波長によって異なる。

フォトマルは完全な暗中にあるときでも微小な電流を出力する。この電流のことを陽極暗電流といい、これに起因するノイズがフォトマルの検出能力を決める要因になる。

フォトマルには印加電圧電源として0~1000Vが必要になる。

陽極暗電流は印加電圧によって大きく変化する。

 

フォトマルには大きく分けてサイドオン型とヘッドオン型がある。

ヘッドオン型はユニフォミティ(面内均一性)と偏光特性に優れている。

 

フォトマルを選択する際は、受光面の量子効率・電流増倍率(ゲイン)・検出効率・陽極暗電流・応答時間等を考慮しなければならない。

また、フォトマルに白色光など強い光を当てると大電流が流れ、破損するので、注意が必要となる。

  

 

2,フォトダイオード

 

フォトダイオードは、光の照射によって半導体などの材料内で、逆方向電流が発生する光電変換素子である。

 

 

3,光導電素子

 

光導電素子は、照射される光の強度によって抵抗値が変化することを利用した光電変換素子である。

冷却すると分光感度は長波長側へシフトし、暗抵抗が大きくなり感度が上がるが、周波数特性が悪くなる。

 

 

4,光起電力素子

 

光起電力素子は、光吸収によって半導体内に電子と正孔を生成する光起電力効果を利用したものである。 

 

 

5,熱電対、熱電

 

熱電対(サーモカップル)は、2種類の金属線の一端を合わせて接合点を作って熱接点とし、他点はヒートシンクとして働く金属フレームに冷接点として接続する。

赤外光が熱接点に照射されて生じる熱起電力、 あるいは閉回路にして流れる熱電流を測定することにより入射光強度を測定するものである。

熱電堆(サーモパイル)は、2個以上の熱電対を直列につないで高電圧出力を、もしくは並列につないで大電流出力を得るようにしたものである。感度は低いが、感度の波長依存性がないため、その特性を利用して測定系の分光感度補正などに利用される。

 

 

 

 

 

6,MCDMulti Channel Detector)

  

MCDMulti Channel Detector)は、一列あるいは二次元にSiフォトダイオードを並べた検出器である。

ある幅の波長領域のスペクトルを同時に測定できる特色がある。波長スキャンしないですむので、測定時間はかなり速い。

フォトダイオードアレイとCCD2種類がある。 

 

フォトダイオードアレイは、Siフォトダイオードを並べたもので、CCD等と同じように分光器に配置するが、CCD等のように照射した光を同時に読み込むのではなく順次フォトダイオードの情報を読み込むために時間差が生じる。

 

CCD(電荷結合素子)は、平面上にSiフォトダイオードが並べられている。

フロントイルミネートとバックイルミネートというタイプがあり、フロントイルミネートは量子井戸に溜まった電荷を読み出すためのゲートを、光電面の上につけているタイプであり、バックイルミネートは量子井戸の下につけているタイプである。

ゲートは光学的にはフィルタとして働くので、フロントイルミネートタイプは光を減衰させる。

この為、バックイルミネートタイプのCCDの方が高い量子効率である。

   

 

イメージインテンシファイアImage Intensifier)は光電子増倍作用を2次元平面で行うものである。

光電子増倍作用を利用して、弱い光の像を明るい像に変換する。装置の前面に結像された物体の像は光電面の明るい部分、暗い部分に対応した光量に比例する数の電子を放出する。

光電子は光電面とこれに相対する蛍光面の間にかけられた電圧で加速され、途中に置かれた電子レンズによって収束され、蛍光面上に結像する。

電子は加速されて大きな運動エネルギーをもっているので、蛍光面に衝突した際、入射光よりもはるかに明るい光を発する。