大気の吸収波長帯

 

大気中の窒素に光の吸収帯は存在しないが、酸素は240nmより短波長に光の吸収帯が存在し、二酸化酸素及び水(水蒸気)は赤外域に吸収帯が所々存在します。また測定に紫外線を発光させる光源を使用している場合、空気中の酸素と反応を起こしオゾンが発生します。オゾンは200~300nmに強い吸収帯と300~360nm、440~850nmに弱い吸収帯が存在し、これら光の吸収帯があることによって分光測定(紫外線分光器など)では、スペクトル精度が低下するなど大変重要な要素になっています。

 

 

対策方法

 

吸収波長帯への対策は真空・窒素パージなどがあります。真空対策は測定装置内部の空気を排気し真空に引く方法があります。これにより大気の吸収がなくなり測定が可能となります。窒素パージ対策は装置内部に高純度の窒素を注入し、他の空気を追い出す方法があります。真空に引くことで内壁などから発生する化学物質の付着を低減し、高精度の測定を行うことができます。但し、真空対策より時間がかかります。