信号処理方法

 

分光システムの信号処理方法には様々な方式があります。代表的なものに微弱光を測定する場合にチョッパを使用知るする交流ロックインアンプ方式、試料系と参照系の2系統(ダブルビーム方式)を使用するサンプルホールドアンプ方式、高速測定が可能で機構が単純な直流増幅方式などがあります。

 

 

ロックインアンプ方式

 

ロックインアンプは、雑音に埋もれた微小な交流信号を検出する増幅器です。光を周波数一定の光チョッパにより断続光にして検出器に入力し、検出器出力信号をロックインアンプで増幅します。ロックインアンプのローパスフィルタの帯域幅を狭くすることで等価雑音帯域幅を狭くすることができ、ノイズ除去能力を高めることができます。

光学測定システムでは一般的な測定方法で特に微弱光測定あるいは周囲温度の影響を受けやすい赤外光測定では非常に有効な測定方法です。

 

 

 

BCH-VL 可変チョッパ 

  • 周波数を13~100Hzの範囲で選択
  • 外部制御とマニュアル制御の2種類切換 
  • 最大1kHzまでラインナップ

 

 

サンプルホールドアンプ方式

 

サンプルホールドアンプ方式は時分割された信号を直流信号に変換することを目的とした回路です。

光源や検出器の時間変動をキャンセル(補償)目的のダブルビーム測定で使用される代表的な方式です。

 

 

 

 

直流増幅方式

 

直流増幅は、検出器の直流信号をそのまま増幅するものです。高速測定が可能で機構及び電気的にシンプルなことがメリットです。周囲温度に影響を受けやすい赤外検出器やノイズが多い測定などでは使用されない方式です。